- 中目黒の歯医者ノア歯科クリニック中目黒
- 根の治療
マイクロエンド
~精密根管治療~
虫歯が重度にまで悪化してしまった場合、従来その歯は抜くしかありませんでした。しかし近年では、歯根の中の根管(こんかん)から虫歯菌に冒されて死んでしまった神経・血管を取り除く根管治療を行うことで、その歯を残せるようになりました。しかし根管治療は、精密さが求められるとても難しい治療です。
中目黒駅近くの歯医者「ノア歯科クリニック中目黒」では、マイクロスコープ(歯科用拡大顕微鏡)を使用するマイクロエンド(精密根管治療)を行っています。こちらでは、その特徴などを詳しくご紹介します。
ノアの「マイクロエンド」とは
~精密根管治療~
ノアではマイクロスコープ(歯科用拡大顕微鏡)を使用し、歯の神経の管の治療を行います。歯根の中にある神経が入っている管はとても複雑に入り組んでおり、完璧に清掃を行うことは従来の根管治療では困難です。それは見えない場所を手探りで清掃するには限界があるからです。
しかし根管の中をきれいに清掃できなければ、感染源(汚れ)は残ったままになります。その結果痛みや腫れを引き起こしたり、根尖病巣(こんせんびょうそう)ができたりして、骨が溶かされてしまうこともあります。また感染源がお口の中に残っていることで、全身にも悪影響が及んでしまうのです。
ノアではマイクロスコープで複雑な根管内を拡大し、すみずみまで実際に目で見て確認しながら治療を行うことで、根管治療の成功率を高めます。保険治療では1回の治療時間を十分に確保することが難しく、治療期間が長期に及ぶことも多々あります。マイクロエンドは自費治療になりますが、1回(60~90分)の治療時間を十分に確保することで早期の回復を目指します。
ノアの「マイクロエンド」の特徴
~精密根管治療~
特徴
01
実際に目で見て治療できる
「マイクロスコープ」
実際に目で見て治療できる「マイクロスコープ」
マイクロスコープを利用することで、手探りで治療するよりはるかに多くの情報が得られ、治療精度が飛躍的に高まります。その結果、抜歯を回避し歯を保存できる可能性が高まります。
特徴
02
感染防止に必須の
「ラバーダム防湿」
感染防止に必須の「ラバーダム防湿」
欧米では、根管治療には必須の手法です。口腔内細菌が根管内に侵入するのを防ぐことができます。感染防止対策の有無は治療の成否に大きく関係します。
特徴
03
柔軟性があり歯にやさしい
「Ni-Tiファイル」
柔軟性があり歯にやさしい「Ni-Tiファイル」
根の治療では、神経を除去し根管内を清掃するためにファイルと呼ばれる器具を使用します。ノアでは精密根管治療を可能にするため、柔軟性を持つニッケルチタンファイルを採用しています。Ni-Tiファイルは湾曲した根管にもフィットしやすく、すみずみまで迅速に治療することが可能です。
特徴
04
精密な診査・診断・治療を可能に
「歯科用CT」
精密な診査・診断・治療を可能にする「歯科用CT」
パノラマレントゲン撮影のみでは、正確な根の構造を知ることは極めて困難です。歯科用CTを活用することで、あらかじめ根管の位置や数・方向・分岐などを把握できるため、治療の成功率を高めることができます。
特徴
05
体の内側から回復を助ける
「口腔内科」
体の内側から回復を助ける「口腔内科」
早期の回復と根管治療の成功率をより高めるため、「分子栄養療法」「高濃度ビタミンC点滴」などを併用することも可能です。
マイクロエンドの
内容・費用・リスク・副作用
内容 | 費用 | |
---|---|---|
抜髄 | 前歯(1歯) | 60,000円(税込66,000円) |
小臼歯(1歯) | 80,000円(税込88,000円) | |
大臼歯(1歯) | 100,000円(税込110,000円) | |
感染根管 | 前歯(1歯) | 80,000円(税込88,000円) |
小臼歯(1歯) | 100,000円(税込110,000円) | |
大臼歯(1歯) | 120,000円(税込132,000円) |
【抜髄】
- 治療回数:2~3回
- 治療期間:2日~3週間
- 治療による主な副作用・リスク:神経を抜く処置により、当日~数日痛みを生じる可能性があります。
【感染根管】
- 治療回数:3~4回
- 治療期間:3日~4週間
- 治療による主な副作用・リスク:治療の刺激により、当日~数日痛みを生じる可能性があります。
※治療回数・治療期間は目安になります。本数や状態、ご来院ペースにより異なります。
オプション (自費)
内容 | イメージ | 費用・その他 | |
---|---|---|---|
MTA セメント法 |
歯根の横に穴があいている場合などに修復を行い、抜歯を回避する方法 |
40,000円(税込44,000円) 回数:1回 |
|
歯根端 切除術 |
マイクロスコープを使用しながら歯根の下の病変を除去する施術 |
100,000円(税込110,000円) 回数:2回 |
|
ヘミ セクション |
病変のある歯根のみ切断・抜歯し、健全な部分の歯を残す施術 |
80,000円(税込88,000円) 回数:4回 |
|
ルートセパレーション | 歯根の分岐部に病変がある場合に歯を分割し、病変を除去する施術 (1本の歯は2本小さい歯として保存) |
80,000円(税込88,000円) 回数:4回 |
※治療回数・治療期間は目安になります。状態、ご来院ペースにより異なります。
根の治療 マイクロエンドのQ&A
- 歯内療法、根管治療とは何ですか?
-
文字の通り、「歯の内部の治療」を指し、歯の中にある神経や神経の入っている管(根管)の中の汚れを綺麗に取り除く治療を行います。
一般的には「歯の神経の治療」と言われております。歯は顎の骨に埋まっており、その骨の中から歯の中まで血管を張り巡らせ、まるで植物のように栄養を吸い上げることで生きております。
しかし、何かしらの影響(虫歯、歯周病、外傷、ストレスなど)により歯の神経(歯髄)
がダメになってしまうと、歯の中にある神経に血の巡りがなくなり、徐々に腐っていってしまいます。
その腐ってしまった神経を綺麗に除去し、歯をミイラ化させ、保存状態を良くすることで歯の延命処置を施す治療になります。根管治療は歯の神経をとるだけでなく、ばい菌などに感染して腐った神経が出す毒素を除去するのにも有効です。
膿んだ歯は毒ヤリが口の中にささっているのと一緒です。
その毒素や炎症性物質が全身へ血管を通じて流れていってしまい、「歯から始まる全身の病気」を引き起こす可能性があります。
- 治療に顕微鏡は使っていますか?
- 当院のマイクロエンド(精密根管治療※自費診療)では必ず顕微鏡を使用しております。顕微鏡を用いることで、肉眼では確認できなかった細かい部分を鮮明に映し出すことができるため、通常の方法では中々治療が出来なかった場合でも顕微鏡を用いることで歯の寿命を延ばすことが可能となりました。
- 根が割れて抜歯になると言われましたが、残すことができますか?
- 歯が割れてしまった場合でも、歯の割れ方によっては保存ができる場合もたくさんあります。
また、完全に割れてしまったとしても特殊な治療を用いることで、形上は残しておくこともできます。
ただ、あくまで割れた歯が体へ悪影響を及ぼさないかどうかの判断をした上で、保存するかしないかの精査をしていくのが良いかと思います。
- ラバーダムとは何ですか?
-
治療する歯以外をゴムの膜で覆うことで、治療する部分のみ隔離した状態を作りあげます。
一般的には「歯の神経の治療」と言われております。口の中には数多くの細菌が存在し、その多くが唾液中に存在しております。この唾液や呼気に含まれる細菌や湿気をゴムの膜で遮ることで、治療する歯が汚染されないように考案された治療手技です。特に有用なのが歯の神経の治療時です。汚染された唾液が治療している歯に触れることがないため、ラバーダムを行うと治療効果や効率があがることが実証されております。
また、接着剤を用いて歯を修復する場合もラバーダムを用いることで、接着効果の向上、器具の誤嚥を防止することができます。
ただし、器具自体を取り付けるのに熟練が必要なのと、装着されている患者さんの不快感が大きい場合があるのが欠点です。
- 一回の治療時間はどのくらいですか?
-
麻酔が効かないほど炎症がある場合や健康保険内の治療では最低30分程度のお時間を頂いて、治療回数を減らすよう努めております。
歯の形状やその状態、治療本数にもよりますが、マイクロエンドでは1~2時間程度の時間を頂いております。
- 痛みはありますか?
- 状況にもよりますが、痛みは局所麻酔を用いることで、ほとんど痛みのない治療が可能です。当院では無痛治療への取り組みをいくつか行っております。治療の痛みを最小限に抑えるだけでなく、麻酔の注射自体の痛みも抑えるために表面麻酔を必ず行っておりますので、ご安心ください。
- マイクロエンドと保険治療の違いは何ですか?
-
マイクロエンド(精密根管治療)では、
①肉眼では見えない歯の神経の入っている細い管の中を「 歯科用顕微鏡」を用いて実際に確認しながら治療を行います。顕微鏡を用いることで見えない穴の中を感覚で治療するのではなく、精密な治療が行えます。②ラバーダム防湿を用いることで再感染の防止をします。治療の成功率を高めるためには必須の作業です。
③ 歯科用CTを使用します。複雑な根管の形態を把握することは通常のレントゲンでは難しく、正確な根管の構造を知るために歯科用CTは欠かせません。
④神経の入っている管(根管)は複雑に入り組んでおり、その曲がった根の中の清掃には柔軟性のある清掃器具がかかせません。そのため、柔軟性のある Ni-Tiファイルを使用して行います。
保険治療の場合は、全ての治療に顕微鏡やCTを用いることができません。保険のルールで根管の数や形に制限があるからです。また、同様にラバーダム防湿やNi-Tiファイルも基本的に保険治療では使用しておりません。
保険治療は国から決められたルールにのっとり治療を行います。品質よりも必要最低限の治療を国民が平等に受けられるように考えられています。
現在では、保険治療よりも治療効果が高い治療内容も多く、最新の器具や薬剤を用いればより早く、効果的な治療を行うことが可能です。また、今までは残すことが出来なかった歯も最新の治療により保存が可能になったり、治療期間を大幅に短縮できるようになりました。
しかし、健康保険ではまだ認可が通っていないものが数多く存在するため、これらの治療は自費治療でしか行えないのが現状です。一人一人にあったワンランク上のオーダーメード治療を受けたいとお考えの場合には自費診療を検討することをおすすめいたします。
- 根管治療の成功率はどのくらいですか?
-
その歯の状態や歯の種類にもよりますが、根管治療の成功率は保険診療(日本)では約40%程度、高水準の治療(世界)では90%程度(2回目以降の根管治療でも成功率は約60~70%)というデータがあります。
根管治療をする理由は大きく分けて2つあります
①歯の根の先に発生した膿(ウミ)の袋を改善させるため。
②虫歯や破折により感染してしまった神経を取り除くため。
このような理由のため、根の中の細い管(根管)内を掃除してきれいにします。しかし、歯の根管の形態は複雑で、根管の中を完全に無菌状態にするのは不可能だと言われております。
また、根の先に細菌が住み着いてしまうと、根管治療でお掃除するだけでは治療が上手くいかないことも多くあるため、特に日本の保険診療での根管治療の成功率は低いとされております。当院のマイクロエンドでは、この根の中の細い管の中を歯科用顕微鏡で拡大し確認しながら精密な治療を行います。また、通常の器具では入り組んだ根管の掃除が難しい場合でも特殊な器具を用いて清掃を行っているため、治療の成功率は高く、治療後の経過も良好な方がほとんどです。
- 根管治療を行った歯の寿命はどのくらいですか?
- 根管治療後の歯の寿命は、その方の寿命まで持たせるつもりで日々診療しておりますが、 一概にはお答えすることは難しいです。
治療後の経過は、その方の免疫力や治療後の日々の過ごし方でも変わります。また、神経のある歯に比べ、歯に栄養がいかなくなり歯自体がもろくなっているため、なにかしらのアクシデントで歯をダメにしてしまう可能性もあるからです。
- 治療したら、歯は長持ちしますか?
- 治療しなければ、その歯は悪くなる一方で自然に治ることはありませんが、治療をすることで歯の寿命を延ばすことが可能です。もちろん治療により歯は長持ちさせられます。
- 治療回数と治療期間を教えてください。
- 抜髄治療の場合:回数は2~3回、治療期間は2日~3週間(ご来院頻度により変わります)。
感染根管治療の場合:回数は3~4回、治療期間は3日~4週間(ご来院頻度により変わります)。
※治療回数や治療期間は目安であり、実際の歯の状況や本数により変動します。
- 治療によるデメリットや副作用・リスクなどはありますか?
- 根の治療によるデメリットは特にございませんが、抜髄(初回の根の治療:神経を取り除く処置)では、治療後1~3日ほど痛みが出る場合がございます。また感染根管治療(二度目以降の根の治療:以前に神経を取り除く治療をしていたが、治療後の経過不良により再度の根の治療が必要になった場合の処置)でも、根の治療中に根の先端を器具で触ることにより、一時的に痛みがでることがありますが、1~3日で治まる場合がほとんどです。